バイク保険の人身傷害補償保険は必要か?

必須であるバイクの任意保険に加入する際に、保険料を大きく変わる重要な契約内容として「人身傷害補償保険」があります。人身傷害補償保険は余分なので不必要という人もいれば、心配なので絶対必要という人もいます。詳しく調べてみました。

    ページ内 目次:

  • 人身傷害補償保険のメリットは、
    「自分や家族が受けた実際の損害額を補償してくれる」
  • デメリットは、バイク保険の人身傷害補償保険の保険料は、とても高額
  • バイクに乗ることが多い人・収入が多い人 ほど加入するメリットは大きい
  • バイクでは人身傷害補償保険を付ける人は少ないのが実情
  • 保険料を安く抑えたいなら搭乗者傷害保険のみで・・・
  • 搭乗者傷害保険との違いは?
  • 要注意:自動車の人身傷害補償保険はバイクには使えない!
    逆にバイクの人身傷害補償保険も自動車には使えない!
  • 人身傷害補償保険を付けるなら、保険金額はいくら?
  • 平均的な損害額(死亡の場合の目安)

人身傷害補償保険のメリットは、
「自分や家族が受けた実際の損害額を補償してくれる」

1998年に東京海上が初めて発売した比較的新しい保険内容です。従来の自動車保険ではカバーされない部分を補足する画期的な保険として注目され、すぐに他の保険会社にも広まりました。ここ最近では、自動車保険では人身傷害補償保険は普及して一般的に5000万円・3000万円の保険金額が選ばれることが多いようです。

人身傷害補償保険は、事故により自分や家族や搭乗者が実際に受けた損害を全額補償してくれる保険です。病院で治療を受けた場合の治療費はもちろん、仕事を休んだ場合の休業補償、死亡や障害を負った場合の損害額も補償されるありがたい保険です。

また、契約者本人は同じ区分のバイクに乗っている時に事故にあった場合も補償され、契約者本人とその家族はバイクに乗っている時以外(徒歩や自転車など)に自動車事故にあった場合にも補償されます。

デメリットは、バイク保険の人身傷害補償保険の保険料は、とても高額

他の契約内容と同じく金銭的に余裕があるならば人身傷害補償保険も付ける方が良いのですが、バイクは事故で大怪我をする確率が高い乗り物なので、その損害を補償するバイクの人身傷害補償保険の保険料はビックリするほど高額です。

補償金額によりますが人身傷害補償保険を付けることで保険料はおおよそ2~3倍も高くなり、初めての契約だと30歳以上の場合でも年額4万円~7万円ほども保険料が高くなってしまいます。

バイクに乗ることが多い人・収入が多い人 ほど加入するメリットは大きい

ただし、保険料が高いということは、バイクは事故で怪我したさいの損害額が大きいということです。つまり、大怪我をする確率が高いということなので、逆に考えれば人身傷害補償保険を付けておいた方が良いということになります。私的な考えですが、バイクに乗る機会が多い場合には、必然的に事故に会う確率も高くなるので保険料が高くても人身傷害補償保険を付けるメリットはあると思います。

また、事故の怪我で仕事が出来ないことで発生する休業損害も補償されます。実際には収入が多い方ほど休業損害の補償額は多く、収入が少ない方は休業損害の補償額は少なくなるのですが、保険料は契約者の収入には関係なく同じですので、収入が多い方ほど人身傷害補償保険に加入するメリットは大きくなり、収入の少ない方のメリットは少なくなります。

バイクでは人身傷害補償保険を付ける人は少ないのが実情

クルマの場合には大半の人が人身傷害補償保険を付けるのに対して、バイクの場合には保険料が高額になってしまうことから人身傷害補償保険を付ける人は大幅に少ないのが実情のようです。また、クルマは家族を乗せ日常的な使われ方が多いのに対して、バイクは一人で乗ることが多く趣味としてたまに乗る程度であることから、自分自身への補償は手薄にして保険料を安く抑える傾向があるようです。

保険料を安く抑えたいなら搭乗者傷害保険のみで・・・

任意保険は自賠責保険でカバーできない損害を補償する目的で誕生した保険なので、昔から契約している人の中には人身傷害補償保険なんて全く必要ないという考えの方もおり、補償内容は手薄になりますが搭乗者傷害保険のみを付ける方も多いようです。人身傷害補償保険が発売され一般に普及する2000年以前は、搭乗者傷害保険の金額さえも最小限にして保険料を節約するケースも多くありました。

搭乗者傷害保険との違いは?

人身傷害補償保険と類似した自分自身への補償として搭乗者傷害保険があります。この2つの違いとして、人身傷害補償保険は自分が事故で受けた損害がほぼ全額補償されるのに対して、搭乗者傷害保険は自分が事故で受けた怪我の内容に応じて一定額が支払われるというものです。

たとえば、事故で足を骨折して入院した場合、人身傷害補償保険では治療にたいする医療費全額や仕事を休んだ分の休業補償などが支払われますが、搭乗者傷害保険では足の骨折で25万円+入院日数に対して1日7千円などのように支払われます。治療に対する医療費が高額となった場合に、搭乗者傷害保険だけでは足りないということがあります。

搭乗者傷害保険と人身傷害補償保険を両方ともバイク保険に付けれるので、可能ならば搭乗者傷害保険+人身傷害補償保険で加入しておくことで事故の際には十分な補償を受け取ることが出来るほか、搭乗者傷害保険は治療が完了していない早い段階で受け取ることが出来るメリットもあります。

  人身傷害補償保険 搭乗者傷害保険
補償内容 治療費 (実額)
休業補償 (収入に応じて)
精神的損害
逸失利益
将来の介護料など
医療保険金(症状に応じて定額)
後遺障害保険金
死亡保険金
事故例:
単独事故で骨折
治療費:10万円(通院3か月)
通院交通費:2万円
休業損害:10万円(5日間休業)
精神的障害:25万円

■合計■: 47万円

医療保険金支払額:
10万円 (骨折)

要注意:自動車の人身傷害補償保険はバイクには使えない!
逆にバイクの人身傷害補償保険も自動車には使えない!

クルマの自動車保険に人身傷害補償保険を付けていてる場合、バイク保険には人身傷害補償保険は必要ないのでは?と考えてしまうのですが、別途バイク保険にも人身傷害補償保険を付ける必要があります。この理由は2つあり、他の自分のクルマは補償対象外であること、そして、自動車保険の人身傷害補償保険はバイクでの事故は対象外であるということです。

複数台のクルマを所有している場合、1台のクルマの自動車保険で人身傷害補償保険を付けたとしても、所有する他のクルマを運転中の事故は補償対象外となります。他のクルマに人身傷害補償保険を付ける必要がありますが、運転中以外の事故などの部分で補償が重複するため重複を除く特約を選択することでその分の保険料を出来ます。

また、クルマの自動車保険の人身傷害補償保険はバイクの搭乗中は補償対象外となります。他人のクルマに搭乗中の事故は補償されますが、他人のバイク搭乗中の事故は補償されません。たとえば、友達のバイクを運転したり後ろに乗って事故で怪我をした場合、自動車保険の人身傷害補償保険はバイクは対象外となるため補償されません。※バイク保険の人身傷害補償保険ならば補償されます。

人身傷害補償保険を付けるなら、保険金額はいくら?

さて、人身傷害補償保険を付けると決めたら、次に考えるのはその保険金額です。3000万円から1000万円単位で選ぶことが出来ます。保険会社が初期値として勧める3000万円や5000万円が選ばれることが多いようですが、家族構成や年齢や生命保険の加入状況などにより異なるので一概に幾らが良いとは言えません。

ここで選ぶ保険金額は事故で死亡したり後遺障害を負った場合の損害に対して支払われる補償額の上限金額です。上限額を大きくしても、算定された損害額までしか支払われません。逆に上限額が小さいと、算定された損害額が大きくても上限額までしか支払われません。

保険金額を考える上で参考になるのは、下記のような死亡時の平均的な損害額の例です。(参考:三井ダイレクトHP)

平均的な損害額(死亡の場合の目安)

年齢 扶養家族の有無 損害額(死亡の場合)
20 7,000万円
6,000万円
30 7,000万円
6,000万円
40 8,000万円
6,000万円
50 6,000万円
5,000万円

任意保険(バイク保険)の保険料と同様に、人身傷害補償保険の保険料も、年齢などの条件や保険会社の方針により大きく変動するため一概に相場は言えません。また、年齢や車種、自動車保険での人身傷害補償保険の有無によっても、保険料は変わるので、一度、一括見積サイトなどで見積もってみると良く分かります。

保険料は、バイク販売店より、ダイレクト通販系が半額以上安い!

ちなみにバイク販売店などで加入する任意保険(バイク保険)よりも、ダイレクトに保険会社と契約するインターネット加入型がかなり割安になります。

バイク保険の保険料 一括見積サイト インズウェブ

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